自筆証書遺言と公正証書遺言の比較!長所、短所を表にまとめました

遺言書作成には大きく分けて自筆証書遺言公正証書遺言の2つの方法があります。(秘密証書遺言や特別方式による作成方法もありますが、今回はよく使われる自筆証書遺言と公正証書遺言に絞って解説いたします。)

それぞれの長所、短所を比較しどういう人が公正証書遺言作成に向いているかも最後にまとめました。

 

比較表

 

自筆証書遺言

公正証書遺言

作成方法

自筆で作成(財産目録はPCで作成可)

        公証人が作成

保管方法

  自宅、金庫など自身で保管

                公証役場で原本が保管

長所

・費用がかからない

・気軽に作成できる

・形式的不備による無効になりにくい

・偽造のリスクがない

・意思能力で争いになる可能性が低い

・検認が不要

・字が書けなくても作成可能

短所

・法的要件を満たさず無効になるリスクがある

・偽造、紛失する可能性がある

・遺言作成時の意思能力の有無を争われやすい

・検認が必要

・費用がかかる

・作成に手間がかかる

 

自筆証書遺言

自筆証書遺言は遺言者が遺言の全文、日付及び氏名を自書し、これに印を押さなければなりません。(物件目録はパソコンで作成した印字でも可能です。)

用紙に関しては決まりがありませんので、市販のメモ帳とかでも有効です。


保管方法はご自身で保管するか、信用できる人に保管をお願いするなどの方法があります。

また、2020年7月から法務局が自筆証書遺言を保管する制度もありますので、別のコラムにて解説いたします。

(蛇足ですが、私(近藤)も自筆証書にて遺言書を作成し自宅で保管しております。まだ30代なので変更する可能性が高いこと、争いもなく妻が全て相続する内容のため、自筆証書遺言で十分と判断しました。)

長所

1番は費用がかからず、手軽に作成できること。自筆証書遺言の長所はこれに尽きると思います。

後から気が変わって遺言を変更する場合も簡単にできます。

必要な物は筆記用具、用紙、印鑑(実印が望ましい)だけで、好きな時に作成できます。

短所

1.法的要件である、日付けがない、押印がないなど1つでも不備があれば無効となります。できれば専門家に確認してもらう方が無難といえます。


2.自分で保管する必要があるため、紛失や偽造、破棄されてしまうなど管理が難しいという難点があります。


3.遺言作成時の意思能力の有無を争われやすい。例えば父が遺言を遺し、大半を長男に相続させる内容だったとします。

それに納得ができない二男は、「遺言を作成した時父は認知症だった」、「兄が無理矢理書かせた物だ」など主張されやすいことがあります。


4.検認が必要。自筆証書の遺言を発見した相続人や遺言の保管者は家庭裁判所に検認の申立てをしなけらばなりません。

申立ても簡単な手続きではないため、遺された相続人に負担をしいることになり、遺言の執行にも時間がかかることになります。

※検認手続きにつきましてはこちらのコラムを参照ください。

公正証書遺言

公証役場にて、証人2人が立会のもと公証人が作成します。原則公証役場に出向く必要があるが、入院中など事情によっては公証人に出張してもらうことも可能です。

作成した遺言の原本は公証役場で保管され、正本(原本と同一の効力)と謄本が遺言者に交付されます。

基本的に長所、短所は自筆証書遺言の裏返しとなります。

長所

1.法律のプロである公証人が作成するため、形式的な要件を満たさず無効になる心配はありません。


2.公証役場で遺言書の原本が保管されるため、偽造や紛失の心配はありません。


3.遺言作成時は公証人と証人2人が立合うため、遺言作成時の意思能力の有無が争われにくい。

特に、相続後紛争になる懸念がある場合には公正証書遺言が有効です。


4.検認が不要。自筆証書遺言は原則、検認が必要ですが公正証書遺言は不要なため相続人は手間なく遺言を執行することができます。


5.字が書けなくても作成可能。公証人が遺言者の意思を確認して遺言書を作成しますので、病気で寝たきりでも自分の意思をはっきり伝えることができれば作成は可能です。

短所

1.公証人の手数料がかかります。遺言に記載する相続財産の価格によって変動するため、事前に見積をとるのがよいと思います。


2.公証人と何度か打ち合わせをする必要があるため、時間と手間がかかります。

まとめ

こうして比較してみますと、公正証書遺言の方がメリットが多いのをおわかりいただけたかと思います。

下記設問でチエックがある方は特に公正証書遺言がお勧めです。

 

☐費用がかかっても確実に遺言を残したい。


☐相続人同士の仲が悪く紛争の恐れがある。


☐今後遺言を変更する可能性は低い。


☐自筆で書くのが難しい。


☐相続人に検認申立ての負担を残したくない。


当事務所では自筆証書遺言と公正証書遺言、両方のサポートをしておりますのでお気軽にお問い合わせください。

 

 

この記事を書いた人
司法書士 近藤 雄太

司法書士紹介ページ

 

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