相続手続きではどの戸籍が必要なのか!?私が被相続人になった事例で解説します。

                    

「被相続人の戸籍全て必要と言われたがよくわからない。」「相続手続きに必要な戸籍を知りたい。」
といったご相談もよくいただきます。

不動産の名義変更や預金などの相続手続きに欠かせないのが戸籍の収集になります。

では、具体的にどのような戸籍が必要になるかをご説明させていただきます。

被相続人の戸籍・除籍謄本(出生から死亡までの全ての戸籍)


まずは被相続人記載の全ての戸籍を収集する必要があります。亡くなった記載のある戸籍だけではなく、出生まで遡って取得する必要がありますのでこれを集めるのが最も大変です。

具体的な例を私(近藤)が被相続人になった事例で説明いたします。
現在町田市に本籍があるため、まずは町田市の戸籍(亡くなった記載の戸籍)から始まり、婚姻前の松川町の戸籍(父が筆頭者)も取得します。
この時点で戸籍の改製(コンピュータ化による現在の横書きの戸籍になる。)があったため、松川町には横書きと縦書き2通の戸籍があります。
その前は飯田市から転籍しているため、飯田市の戸籍を取得し、最後に出生記載の横浜市の戸籍を取ります。
合計5通の戸籍が必要になります。

なぜ全ての出生から死亡までの戸籍が必要になるかと言いますと、相続人を確定するためです。

本籍を転籍したり、戸籍が改製されるとその時点で現存する情報しか記載されません。
つまり、過去に離婚や子を認知した経歴があっても、転籍したり改製したばかりの戸籍にはそれらは記載されないことになります。
(余談ですが、結婚相手が初婚か子供がいるかどうかも、最新の戸籍のみでは判断できないということですね。)

なので、被相続人の過去の履歴を確認し、相続人を確定する必要があります。

相続人の戸籍謄本又は戸籍抄本


相続人は最新の戸籍のみ必要となります。ご存命で相続人であることが確認できればよいためです。

私は妻と子1人がいるため、それぞれの戸籍謄本もしくは戸籍抄本だけあればOKです。

ちなみに、戸籍謄本とはその戸籍に記載されている全ての者が記載された戸籍で、対して戸籍抄本は一部の者が記載された戸籍です。
住民票で例えれば、世帯全員載せたのが戸籍謄本、自分一人載せたのが戸籍抄本と考えればわかりやすいかと思います。

被相続人は戸籍謄本が必要ですが、相続人はその者だけが記載された戸籍抄本でも結構です。

まとめ

一般的な相続は以上の戸籍が必要になりますが、代襲相続や数次相続も発生している場合はその方の出生から死亡までの戸籍一式が必要になります。
さらに兄弟相続の場合は父、母の出生から死亡までの戸籍も必要になるため、取得する分量が最も多くなります。

ご自身で取得される場合は、市役所の窓口で「相続で使いたいので○○(被相続人)記載の全ての戸籍謄本をお願いします。」と伝えればその役所にある物は全て出してもらえます。
後は、出された戸籍を読み解き転籍してたり婚姻により他の市区町村に戸籍がある場合はそちらに請求するという流れになります。
遠方の場合は郵送でも請求は可能です。

以上のとおり事例によっては多くの戸籍を取得する必要があり、不足により相続人を見落としてしまうと、スタートの時点で躓いていることになりますので、その後の手続をやり直せざるを得ない状況になります。

当事務所では戸籍収集のみをサポートすることも可能ですので、お気軽にお問い合わせください。

 

 

この記事を書いた人
司法書士 近藤 雄太

司法書士紹介ページ

 

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